ヴェネツィアン・ラプソディー
逢いたい逢えないあなたを求め
わたしは街中
ひとり徬徨うカーニバル
誰より華やぐ仮面付け
踴りに酔わされ
子供の輪の中へ
ガラスにあなたの影
映すように
花火が舞って
空へとけてゆく
消したい消せない心の傷を
抱きしめ抱きしめ
一人旅に出たの
逢いたい逢えない
手を伸ばしても
いまさらあなたに
とどく魔法などないのね
終わることのない戀の夢
ふたり見た部屋の
明かりも今は消え
あなたの瞳の中
炎のように
生きてた私
もういちど燈して
泣きたい泣かない涙があふれ
瞳の岸辺に星が溺れてゆく
愛して愛して心が崩れ
吐息のベールで
すべて忘れたら眠りたい
愛して愛されてふたりで聴いた
オルフェの唄聲が
路地へと遠ざかる
逢いたい逢えないあなたを求め
わたしは街中
ひとり徬徨うカーニバル