錻のツバメ

藻掻いたってツバメは未だ飛べないまま
即便怎樣掙扎燕子卻依然無法飛翔
君は笑うだろうか
你報以一笑了吧

冷たさと雲間の陰り明星仰いでいる
寒冷與雲縫的陰影抬頭仰望著金星
ただ獨り野曬しのまま取り殘されていく
獨個兒被拋棄荒野任由風吹雨打

引力に縛られるだけじゃ
只是一味被引力束縛著的話
こんな翼は要らない
這雙翅膀亦不需要吧

藻掻いたって信じたって
即便掙扎即便相信
両翼を広げても空は飛べない
即便展開雙翼卻無法在空中飛翔

宙を舞って近づきたいあの燕（つばめ）に
想要靠近天空而飛舞的那隻燕子
身の程知らずでも
即便是不知分寸
赦（ゆる）されるのだろうか
卻亦會被饒恕的吧

幾度と無く生命（いのち）が通り過ぎるのを見てきた
無數次眼見著生命的流逝
まだ獨り時の流れに取り殘されている
仍舊孤身一人被拋下在時間之流中

時に侵されてくとしても
即便為時間所侵蝕
こんな結末（おわり）は要らない
這般的結末我不需要

足掻いたって知ってたって
即便掙扎即便清楚
ツバメを満たすのは鉛の香り
充滿著燕子的卻是鉛的氣味

觸れる溫度、柔らかさも知り得ない肌
觸碰時的溫度，還有溫柔也無法得知肌膚
錆びついた風が少しだけ泣いていた
鐵鏽的風略帶淚水

真似てたって信じたって
即便模仿即便相信
ツバメの形（なり）をした下手な鉄屑
笨拙的鐵屑卻使燕子定形

少し待って
稍等一會
嘯（うそぶ）いたまま啄（ついば）んだのは味の無い果実
呼嘯著地啄下去的是無味的果實

汚れたって僕にだって
即便被沾污即便是我
色欲に塗（まみ）れた血肉が欲しい
卻亦渴望為色欲所塗滿的血肉

肌の溫度、柔らかさを知りたいんだただ
想要知道肌膚的溫度，還有溫柔呢只是
身の程知らずだと君は嘲笑（わら）うだろうか
「真是不知分寸呢」 你如此嘲笑著我吧...