タメイキと噓の隙間 (monochrome ver.)
ひとりで目覚める、
広いシーツの海で、
朝。
殘り香の中を
濕る
キセイジジツの、
朝。
あやふや
積み重ねた時間は
一瞬で
溶かされていった。
あなたの指先で―
溜息と
噓の
スキマ
見つけられたなら
このまま、
今は、
濡れたまま
行かないで、
夢の外へ
もう一度
指先
で
觸れたら
認めてね、
「戯れの言葉も
噓ではない」
と。
ふたりで目覚める、
広いシーツの海で、
朝。
殘り香も今は、
日常に溶け込んだ、
朝。
誰にも
許されないからって
呼ばないで
「あやまち」なんて
どこにも行かないで
瞬きと
夢の
スキマ
墮ちていけるなら
面影、
壊せ。
「私だけ」
行かないで、
夢の外へ
また今日も
指先
で
觸れたら
あの人の
顔も
聲も
みんな
忘れさせるの。
戸惑いと
戀の
スキマ
見つけ出せたんでしょう
繋いで、
抱いて、
やめないで
言わないで、
その続き
を
また明日も
指先
で
觸れてよ
ふたりには、
過去も
未來さえも
必要ないでしょう?
ひとりで目覚める、
狹いシーツの上で、
朝。