とある忘れられた丘にある燈檯守の手紙
丘の上の白い塔は遠い海を望む処(とこ)
ひとり島に殘り暮らす私の待つ処(とこ)
光追うは船の行方回る筋は道標
夜ごと燈す火で(まわれ光)
照らす海に(照らせ光)
待ち(屆け光)焦がれるは君の唄(この唄)
旅立ちの朝(旅立つ朝)に二人愛の歌唄えど
雫の玉たち野原を泳ぐ鳥のように
「さよなら」と叫び走り出す
私の手を摑み(抱きしめたら)
海色の(塔の) 鍵を(見せ)
そっと握らせた
白い塔に上るのは
君の旅路を照らすため
行く先示せればどれほど安らぐだろう
丘の白い塔は海を見つめるいつまでも
大きな手を振り舞う
屆かない私達の想い乗せて
あの時(晴れた日)
旅立ちとうと(あなたは)
私に(抱き寄せ) 囁いたの(口づけ)
何故?(何所へ) ただ(何のため)
死を賭け(死を賭けて)
離れ(あなたは行くの?) 「何所行くの?」
Ha ---(未知の不安抱いて?)
Ha---(絶望の島へ?)
Ha---(夢護り殘る)
だから今ひとり…
丘の上の白い塔は私の弱い心を
碇と鎖で(ここでひとり)
つなぎ止めて(丘でひとり)
閉じこめておく(島にひとり)
白い檻(この檻)
なけなしの勇気集め
鎖巻き上げても
碇の先を水面まで引き上げられなくて
いずこにも行けない船漕ぎ
どれだけあがいても
動けない(こころ) 一人(ただ)
ずっと泣くのだろう
きみにあいたい… …
光の中走れたら君の元へすぐ行くのに
どれほど叫んだら振り向いてくれるだろう
丘の白い塔の光になりない夜には
君と想い繋ぐこの塔の中で一人唄を待つ