天の川の一とこに大きなまっくらな孔がどほんとあいているのです。
焦班尼朝着他所指的方向望去,眼前的情景让他倒吸了一口凉气。在远处的银河中,赫然出现了一个黑漆漆的大口子。
その底がどれほど深いかその奥(おく)に何があるかいくら眼をこすってのぞいてもなんにも見えずただ眼がしんしんと痛むのでした。
它究竟有多深?通到何处?可无论怎样擦亮双眼,绞尽脑汁地想,也觉得它依然是那样的深不可测,难以捉摸。眼睛同时感到了刺痛。
「僕もうあんな大きな暗(やみ)の中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう。」
“再大的黑洞我也不怕。没找到人们所希望的真正幸福,我决不罢休,无论到哪儿,我们俩一定要并肩携手、勇往直前。”
「ああきっと行くよ。ああ、あすこの野原はなんてきれいだろう。みんな集ってるねえ。
“嗯,我们一定会的。哎,快看,多么美丽的原野啊!还有很多人呢!
あすこがほんとうの天上なんだ。あっあすこにいるのぼくのお母さんだよ。」
大概那就是真正的天堂吧?啊,我的妈妈也在那里!”
カムパネルラは俄(にわ)かに窓の遠くに見えるきれいな野原を指して叫(さけ)びました。
康贝内拉突然指着窗外远方山花烂漫的原野欢叫起来。
ジョバンニもそっちを見ましたけれどもそこはぼんやり白くけむっているばかりどうしてもカムパネルラが云ったように思われませんでした。
焦班尼也随之望去,但除了雾茫茫的一片,怎么也看不见康贝内拉说的那种绚丽多彩的景象。
何とも云えずさびしい気がしてぼんやりそっちを見ていましたら向うの河岸に二本の電信ばしらが丁度両方から腕(うで)を組んだように赤い腕木をつらねて立っていました。
焦班尼感到一阵惆怅,对面河岸上的两根电线杆,托着一根红色的横木立在那里,似乎在与他相互对望着。
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」
“康贝内拉,我跟你一起去,好吗?”
ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。
焦班尼说着回过了头。可是一切变得那么突然,刚才康贝内拉还好好地坐在座位上,此刻却已不见踪影。只有那套着黑天鹅绒的座椅,依然闪闪发光。
もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。
那里就像再次变黑了一样,他想。
ジョバンニは眼をひらきました。もとの丘(おか)の草の中につかれてねむっていたのでした。
焦班尼再次张开了眼,山丘上的荒草依然寂寂。
胸は何だかおかしく熱(ほて)り頬(ほほ)にはつめたい涙がながれていました。
胸中异常燥热,脸上却分外冰冷,泪水不住地淌了下来。