夢で逢いましょう
目を閉じて思い出す 私を呼ぶ声
何度夜を数えても 眠りにつく場所さえまだ見つかりはしないけど
もう一度だけ 胸の中に咲き誇れ
疲れ果てた身体を温めて 痛みさえも忘れさせてよ
瞬 (まじろ) ぐこともなく 光の中 私を導いて
確実なものなんて 何も見つからない
何度夜を迎えたら心に 一つ一つ色を重ねられるのだろう?
もう一度だけ 胸の中に咲き誇れ
交錯する夢現 (ゆめうつつ) だけが 強く強く吹き荒ぶけど
背を向けず進んで 嵐の中 手を繋いでいて
幻の園 照らす蒼空 (そら) まだ遠くて
枯れない花も おぼろげな月の下で
いつしかまどろみ消えてゆくの? 貴女の声もぬくもりも
それでも 慎ましく真白になれ
重なり合う夢現だけは 絶えず輝き続けるから
夢でまた逢いましょう だから今は そっと眠らせて
終わり