60年後の燈檯守
いつかそれぞれの相手を
失くした後
もしも出會ったら
何を話そう
吹き積もる枯れ葉の下で
眠ってたページをめくり
懐かしいあの日へ誘われるままに
一晩中でも
燈りを燈したまま
あなたの岸辺を探すけれど
もう辿り著けはしない
いつかあなたも私も
一人になり
日暮れだけを待つようになったら
ゆっくりと立ち上がるのを
支える木の杖のように
笑いじわを恐れず
愚癡を聞いてあげる
一晩中でも
二人肩を寄せあって
あなたの岸辺を探したい
けど辿り著けはしない
だけどだけど
同じ不安の霧の中
もしも會えたら
いつもどこかに
あなたがあなたが
いたことを伝えたい