月に叢雲 戀に花を
貫方の面影を
追い続けて焦がれては
はらはらと流れ落ちる
悲戀の結末を嘆いた
月にかかる叢雲
徒花を散らす風
詠み人さえ知らずに流れてゆく
歌に心濡らす
幼子の記憶がゆらり
胸を締め付けては繰り返し
千夜の夢を
我が戀よ
去り往く貴方の影
深く刻まれる
想いを啜る
言の葉よ
同じ空を眺めては屆けと願う
幾度となく交わる
運命に翻弄され
觸れ合う指先は無情なほどに
解かれ離れてゆく
蜜月の欠片がにじむ
胸を締め付けては繰り返し
千夜の夢よ
我が戀よ
生きいそぐかのように儚く
染めてゆく
今宵の宴絢爛に
せめて寂しさの雫
流れるままに
誰も頼るモノはなく
闇に二人密やかに
決して罪は許されず
それでもただ
幸せでした
千夜の夢よ
我が戀よ
貴方のいない世界なら
消えてしまいましょう
おろかなことと
嘆いても
今宵も月は靜か
水面に映る