Young Gould
Gould
俺はYoung Gould
ゴールドのメダルなら獲りつくしてきた男
迫る終わり人はいつか死ぬよ
じゃあ今どうする今
國境を越えて何処までも伸ばす手の平
深く刻まれたクマが歴史語る目の下
歌っている最中に言葉が浮かぶことが
ごく稀にごく稀にあった気がする
本當のことなんて誰も知らなくていい
俺の中の真実が誠実ならいい
歌歌いの鬱屈とした空を晴らすものは
穴が開くほど聴いたあのレコードだったり
聲にならない聲にならない
聲にならないその聲を屆けたい
聲にならない聲にならない
聲にならないその聲を屆けたい
寒空
貓背でピアノを二度三度叩きあてもなく錆びたドアノブを回した
何かを片した訳でもなくでも見方によれば何かを探し続けてる日々
外は木枯らし両襟を立てた
昔の家がちょうど目の前だ
風になびく新聞と転がるビー玉
橫切った妊婦見ながら考える死に方
俺は終わった
そんなことはねぇ
そうだよな道端の野良貓がうなずく
寂しがり屋なのかもしれないね俺たち
渇いた音を刻む時計台
40度のアルコール片手に空を仰いだ
これはこれで良かった気がした
俺は今も微かに信じてる
芸術は燃え盡きる寸前が一番美しいことを