蝶と花と蜘蛛
葉(かな)わぬ戀の感情(かんじょう)に
為無法實現的戀情
振(ふ)り回(まわ)されて傷(きず)つけ合っても
所戲弄著相互傷害
慈悲(じひ)深(ぶか)き愛の女神(めがみ)よ
滿懷慈悲的愛之女神啊
戯(たわむ)れに戀を、殺(ころ)さないで
還請別隨意切斷這份戀情
偶然(ぐうぜん)響(ひび)いた幼(おさな)き日の歌聲(うたこえ)
偶然響起的童年時的歌聲
遠い想(おも)いびとに、再(ふたた)び巡り會う
與一直思念的人再次相會
見慣(みな)れぬ面影(おもかげ) 剎那(せつな)に目を奪(うば)われ
被那陌生的面孔於剎那間奪去了視線
そっと、踴(おど)る蝶(きみ)に糸(いと)を掛(か)けた
給起舞的蝴蝶(你),輕輕地系上了絲線
密(ひそ)やかなるうちに絡(から)む蜘蛛(くも)の糸(いと)のように
如同緊緊纏繞著的那蛛絲一般
無邪気(むじゃき)に飛(と)び舞(ま)う蝶(きみ)の綺麗な羽(はね)に手を伸(の)ばす
對天真地飛舞著的蝴蝶(你) 那美麗的翅膀伸出了手
揺(ゆ)らめく戀の糸(いと)の
被那搖動的戀愛之絲
罠(わな)にかかった蝶(きみ)を捉(つか)まえて
所設的陷阱捉住的蝴蝶(你)
震(ふる)える羽(はね)の鱗粉(りんぷん)に
對著顫抖羽毛上的粉鱗
口づけてそっと絡(から)めとった
獻上一吻輕輕束縛起來
「逃(の)がさないよ?」
(……不會讓你逃走的喔?)
囚(とら)われた愚(おろ)かな蝶(ちょう)は
被囚禁起來的愚蠢蝴蝶
逃げ出(だ)せぬまま罠(わな)に溺(おぼ)れてく
無法逃脫深陷陷阱
慈悲(じひ)深(ぶか)き月の女神(めがみ)よ
無比慈悲的月之女神啊
戯(たわむ)れに夜を明(あ)かさないで
請不要隨意地令夜晚破曉
募(つの)らす想いを祈(いの)るように囁(ささや)く
彷彿祈禱般地低語著那不斷加深的思念
初戀の淡(あわ)い夢は砕(くだ)け散(ち)った
初戀的淡淡夢想已經破碎
密(ひそ)やかなるうちにふと佇(たたず)む、花のように
就像那忽然佇立住的花瓣重重的花朵一般
可憐(かれん)に飛び舞(ま)う蝶(きみ)を見つめることしか、できない
對可憐地飛舞著的蝴蝶(你) 只能注視著,僅此而已
芽生(めば)えた戀の花に
深陷在那於發芽的戀愛之花上
ひらり止まった蝶(きみ)に囚(とら)われて
輕停下的蝴蝶(你)之中
奪(うば)われた蜜(みつ)の香(かお)りに
對那被奪去的花蜜的芳香
酔(よ)わされてそっと、想い焦(こ)がす
感到沉醉漸漸為戀癡狂
「愛してる」
(……我愛你)
欲(よく)深(ぶか)き愚(おろ)かな蝶(ちょう)は
慾望深重的愚蠢蝴蝶
気高(けだか)き花の毒に侵(おか)されて
為那崇高之花的毒素所侵染
麗(うるわ)しき愛の女神よ
無比美麗的愛之女神啊
戯(たわむ)れに戀を、殺さないで
請不要隨意地切斷
葉わぬ戀の感情に
這份戀情
振り回(まわ)されてそのたび、絆(ほだ)され
為無法實現的戀愛感情所戲弄著又次次愈陷其中
羽(は)ばたきに疲れた羽(はね)の
就連讓疲於振翅的翅膀
休(やす)め方(かた)さえ分からないの
休息的方法也不清楚了
「助けて」
(救救我……)
許されぬ戀の花は
不被允許的戀愛之花
実(みの)らぬうちに枯(か)らしてしまおう
不會結出果實就這樣枯萎而去吧
噎(む)せ返る殘(のこ)り香(が)だけを
只將那嗆人的馀香
この胸の奧(おく)に閉じ込めて
深鎖入內心深處……
解(と)けない戀の糸(いと)に
為不會解開的戀愛之絲
絡(から)まったままもがき続(つづ)けても
所束縛著哪怕不斷掙扎
慈悲(じひ)深(ぶか)き愛の女神よ
無比慈悲的愛之女神啊
戯(たわむ)れに戀を、殺(ころ)さないで
請不要隨意地切斷這份戀情……