黎明にささめく縹色ささ疾く永遠の話をしようぜ
迷い子のように縋り合って滔々と來ない明日を語ろうぜ
我楽多に絆されて緋褪色ささそんな綵花は捨てちゃっていいよ
まがいものに命を乞うたって終極噓みたいに腹ぺこだ
されど生きた種では身に餘る朽ちた髑髏の花
忘れ咲きが列列と俤の切れ端
鉄の煙がぼくの色槁木死灰を懇ろに燃せ
迷い子のように縋り付いて否応無し離さない萬歳
生易しい問であったならば如何許り良かったことだろうか
醜悪の病巣を切り落として焼いてしまえば済む話ならそれだけなら
されど無邪気の実にも毒があるすべては水の泡
花冷えに膝を折る常初の
殘英どうかぼくに望みはかけないでくれ
斜陽のときまで雨が降らないなんて優し過ぎたのだ、
ぼくらは過ぎた宿木だったのだ。
醜悪の病巣を切り落として焼いてしまえば済む話ならきっと良かったろうが
邪魔者のいない未來もきっとどこかには在ったろうが
その花のすがたを皆が皆狂っていると言うのだ
きみのしあわせの隣にはいられないようだ
無邪気の実にも毒があるすべては水の泡
潸然と夜露降りる刻が躙り寄る
殘影ゆめゆめ忘れじ一齣あゝ瞑色の稜線
ほんとうはきみの目蓋が落ちてくるのを待っているよ、待っているから、
捨てちゃえよそんな徒花
永遠の話をしようぜ