苺の罪(ストロベリィジャム)
春の日、あの雪崩のように
止めどなく滑り落ちて
頒(わか)ちがたい命題を掌(て)にしたいのなら
涙が枯れるまで
ねぇ(幼き日の)幻聴が(響き渡る)
非道(ひど)い(耳鳴は) オ・サ・マ・ラ・ナ・イ
大丈夫、少しおかしいだけだから
「誰か」を畏れる事はもうやめにしよう?
ほら、もうすぐそこで
Ah 淡い死の薫りが充満(みち)てきた
「……さあ、とっておきのお茶を淹れましょう」
あの丘で十字に磔(はりつけ)られてる愛
磨り潰した苺の罪(ストロベリィジャム)を
ひと匙塗りたくればもっと、美味しいよ
その瞳に映るのは悅び
嗜虐(いたみ)の狹間にある「罪」と共に
飲み幹して…
飲み幹して…
飲み幹して…
血濡れた、このエレジーの中
割り切れず、攪拌(ブレンド)する
甘すっぱい極上の血を注ぎ込めば
倒錯者が、嗤う
そう(戻れないよ)表面に(広がりゆく)
紅い(様式美) ト・ケ・テ・イ・ケ・バ
大丈夫、誰も試したことがない
密花(ひそか)を摘んで添えれば、赤裸々に視える
二度、屆かぬ祈り
Ah 昏い瞳(め)に伝染(うつ)る諦めが……
「……とても、愛おしく思えるのです」
この罰に従事し、隷屬されてる愛
磨り潰した苺の罪(ストロベリィジャム)を
ひと匙塗りたくればもっと、美味しいよ
あの願いを裏切れば産まれる
記憶の彼方にある光、消して
踏みはずし…
踏みはずし…
踏みはずし…
「……あゝ、美しい姿ですね。」
「私も、自分をいつかは抑えられなくなるのでしょうか」
「貴女をめちゃくちゃにしてしまいたいと、」
「その思いを抑えるために…」
「吸わせてください、その血を……」
「……私だけに!」
さあ、亡骸を抱き
Ah 甘き死の予感を呼び戻す
「……貴女を、いつまでも愛しましょう」
あの丘で十字に、磔(はりつけ)られてる愛
磨り潰した苺の罪(ストロベリィジャム)を
ひと匙塗りたくればもっと、美味しいよ
この罰に従事し、隷屬されてる愛
磨り潰した苺の罪(ストロベリィジャム)を
ひと匙塗りたくればもっと、美味しいよ
赦されずに生きてきた恥じらい
遺した「傷跡」だけ、確かならば
接吻(くちづ)けて……
接吻(くちづ)けて……
接吻(くちづ)けて……
接吻(くちづ)けて……