蕾が死んだ日
神様もう最後の願い
聞いてくれないの
感情の煌きさえ
群青に解けていった
空はまだ泣いている
美しく沈んでゆく
蕾から溶け出した
死んだ日に想いかせ
まだ遠くに聞こえる殘響
色彩を失うほどに焦がれる
そこにあった筈の君と
僕の愛の共鳴
曖昧な寂しさに溺れる怖さを
消えない痛みをせめて
感じさせて
僕がまだ言葉の魔法
信じていた頃
君がふとささやく聲
心のありどころを知った
突き放す救いから
抱きしめるつらさへと
花を待つ情景を
柩には僕の名を
まだ遠くに聞こえる殘響
色彩を失うほどに焦がれる
そこにあった筈の君と
僕の愛の共鳴
間違いに気付くことを
どうか抱きしめて
零れ落ちた時間の涙を
あんな風にまだ
笑いあえるのなら
呼吸を合わせるように
背中合わせの溫もりを
色彩を失うほどに焦がれる
そこにあった筈の君と
僕の愛の共鳴
最後の願いさえ
屆かなかった
僕にせめて偽りの夢を
『蕾が死んだ日』
終わり