砂の城
青い青い世界で
呼吸をかみ締めていたい
深い深いこの海
心は貝殻(かいがら)になった
泣いて泣いてみようか
砂浜に消えた思い出と共に
この夏が終わる頃君の
香りと記憶は消えるかな
それじゃなきゃ僕はこのまま
置き去りの砂の城
波うち際から聞こえる君の笑い聲が
僕の頭をまた惑(まと)わせる
ラムネのビンと空き缶(かん)が
夏の終わり告げている
殘された僕は一人
赤く染まる地平線(ちへいせん)を
ただ眺めて黃昏(たそがれ)ている
紫色(むらさきいろ)のスト┅ル巻いて
小さ目Tシャツで
長い髪を束(たば)ねて
ジ┅ンズの上スカ┅トはいて
はしやいでいる僕の橫
日焼けを気にして
日傘をさして
唇の光るグロスには
色彩(しきさい)の無い透明さで
あどけなさ殘る顔には
どこか不似合いだけど
不思議なほど僕を
虜(とりこ)にして離さない
僕の頭でまだ離れない
泣いて泣き疲れたら
忘れられるはずと思ってたのに
この夏が終わる頃君の
香りと記憶は消えるかな
それじゃなきゃ僕はこのまま
置き去りの砂の城
波うち際(きわ)から聞こえる
君の笑い聲が
僕の頭を又惑わせる
ラムネのビンと空き缶が
夏の終わり告げている
殘された僕は一人
赤く染まる地平線を
ただ眺めて黃昏ている