一恵
一恵
一期一會… いくつかの出逢いの中で
それぞれに心を知りました
「貴女は夢だ」と人は言う
何故何故夢なのかとふと思う
そんな想いは幼い頃の
雨に降られた秋祭り
ガラス越しの雨だれに
ため息ひとつ瞳(め)をふせた
あの日の私想わせる
現(うつつ)の心屆かぬままの
不知火(しらぬい)のような不思議さを
背おいきれずに呟(つぶ)いた
私は女――
一期一會… あなたとの出逢いの中で
私は自分を知りました
私の胸によせる波は
あなたのあなたの心にひいて行く
母にもらった名前通りの
多すぎる程の倖せは
やはりどこか寂しくて
秋から冬へ冬から春へ
ひとつの愛を追いかけた
※現に戻す罪の深さを
知ってか知らずかあなたへの
愛を両手に呟いた
私は女――※
(※くり返し)