春はレモンドロップに溶け
冬の木陰 春は遠く
僕の声を連れていった
最低なねむりの中
花言葉を唱えては
枯れていく花束の
さいごの花弁
さよならも言えないな
言葉の破片が刺さる
右頬の傷跡によく似た僕の心だ
でも たったったったったったったっ
ほら 君は歌っている
ねえ「I need you」
僕は泣いていた
「最悪だ」 何もかもが
どうでも良くなるような
春だって夏だって
殺してしまおう
泣いていた僕はまた
恋をして傷を増やす
劣情の花束を叩きつけて死んでいく
でも たったったったったったったっ
ほら 君は歌っている
ねえ「I love you」
きっとさよならさ
吐き出した言の葉が
さよならの代わりなんだ
泣いていた僕はただ
灰色に染まっていく
でも たったったったったったったっ
ほら 僕ら歌っている
ねえ「I save you」
春を待っている