イントロダクション・春
イントロダクション・春
山口百恵
by 豪放磊落
夢見る頃をいくつか過ぎて
花吹雪の下私がいる
制服を著た乙女達の
弾んだ會話に微笑んでる
過ぎゆく時の追憶よりも
迎える季節の重さを想いながら
今、人生が厚い扉を開いて
二人にその姿を見せる
山や河や谷や海丘や森や空
……そして愛愛に賭ける
あなたこの手を離さないで
死が二人を分つまで
死が二人を分つまで
出會いの頃の記憶たどれば
春霞色のセピア・トーン
幼いままの淡い戀が
やすらぎの中で育っていた
不思議な時の生命にひかれ
まぶしく季節は一度に花を咲かす
今、人生が重い扉を開いて
二人に呼びかけているわ
風や波や鳥や木々雨や雪や露
そして愛愛がすべて
あなたこの手を離さないで
死が二人を分つまで
死が二人を分つまで