片月の修羅
(原題:金太郎)
語られぬまま
持續著無法言語的狀態
忘れられていく兵ども
與被忘卻的兵器一同
恐れを知らぬ「我」こそは
不知恐懼為何物的“我”才應
高らかに名乗りをあげろ
高聲自報姓名
ぬばたまの夜が誘い出す
被黑珠般的夜晚引誘而出
戦場に舞う雷神の禦子
在戰場上起舞的雷神之子
「比類無き力、持て餘すな」と
“無可比擬的力量,難以應對啊”
內なる修羅が目覚める
內心的修羅就此覺醒
切り裂くほどに乾く喉は
似要裂開的干渴喉嚨
修羅のように赤き血を求め
如修羅一般渴求著赤色的血液
「満たされぬ……」と嘆く片月は
悲嘆著“無法滿足啊……”
闇夜に踴る
片月於暗夜中起舞
暗い井戸の底
在黑暗的井底
浮かんだ月が靜かに問う
對浮現的月亮平靜發問
「乾き」が満ちるその時が
能將“乾渴”滿足的那時
いつの日か訪れるだろうか
會在某天來臨嗎
目の前の敵を撃ち続け
持續將眼前的敵人擊倒
戦場にしか居場所はない
除了戰場以外別無居處
屠り合うために生み落とされた
為了互相殺戮而誕生於世
憐れな修羅が嘲笑う
可悲的修羅在嘲笑著
沸き立つほどに滾る衝動は
洶湧的沸騰沖動
修羅のように暴れ狂い裂き
如修羅一般狂亂地撕裂著
「許されぬ……」と嘆く片月は
悲嘆著“無法原諒啊……”
闇夜に沈む
片月於暗夜中沉沒
抗うほどに目覚めてゆく
抗爭著覺醒的
修羅の血が僕を飲み込んで
修羅之血將我吞噬
「止められぬ……」と嘆く良心(かたつき)を
悲嘆著“無法停止啊……”
眠りに誘う
將良心引入沉眠
切り裂くほどに乾く喉は
似要裂開的干渴喉嚨
修羅のように「命賭け」を求め
如修羅一般渴求著“搏命”
今宵もまた満たされぬ狂心が
未滿足的狂心今宵仍舊
暴れ出す
暴走而出
沸き立つほどに滾る種動は
洶湧的沸騰沖動
修羅のように鮮やかに踴り
如修羅一般鮮豔地舞動
「許されぬ……」と嘆く片月を
悲嘆著“無法原諒啊……”
闇夜に墮とす
片月於暗夜中墮落