遠い伝承歌(つたえうた
その小さきくちびる奏でるは遠い伝承歌
揺らめく月のいのち秘めたトキの忘れ物
靜かに眠る水面音のない夜
立ちすくみ震える肩を包んだぬくもり
想いの欠片辿るようにそっと
手と手を重ね明日へ繋げていく
歩み出す軌跡の先で失う時訪れようとも
守りたいその絆胸に抱き
背負いしは悲しき宿命孤獨な月の光輝いて
響きあういのち天に放とう
耳に響く遠吠え張りつめた夜
永き時刻む針がはじまりを告げる
大地に生きるすべての生命が
明日を想い何かを遺していく
行く手閉ざす昏き闇綻ぶ糸が惑わそうとも
立ち向かうその絆胸に抱き
そして辿りつく未來月の光は永久に
響きあういのち照らし輝く
終わり