どこでもないところ
かつて家の庭で繰り廣げられたパーティーで
樣々なものをひとは燃やして歸った
それは灰になって今降り注いでほら
君は真っ白な發を振った
みんなどこかへ消えてしまえばいいのにな
願った瞬間にひとり殘らず消えた
寢室の扉は閉めて
僕は地上で息を無くした潛水士さ
僕のからだ打ち舍てられた
君の唇うずくうずく
波はかえさず寄せ續ける
迷路に惱め出口はないけど
憶えているよ
いちばん樂しいことと悲しいことがあった部屋を
もうどこへも行かない君は
寢室の扉は閉めて
僕は地上で息を無くした潛水士さ