corolla
にぎやかな聲が姿を消した
午後五時の靜寂に誘われ向かう先
夕日に包まれて赤に染まってく
その中でまだ今も佇む痕跡を辿り行こう
色とりどりの木々の間(あいま)
ぽつり佇む花冠
ぎこぎこぶらり風をまとい
あの日の匂いを思い出す
崩れかけている砂の城に
隠されたのは今日の記憶
この場所にはいつもいつも
誰かの夢が溢れていた
呟いた聲は闇に溶けゆく
誰にも屆かないと分かっていたけれど
ぼんやりと見つめた月の光さえ
まぶしくて目を背けたけれど
現実は終わらない
埃まみれの過去の狹間
ふと見つかった小さな夢
かちかちことり忘れていた
あの日の心を思い出す
破れかけている白いページ
書き込んだのは明日の導(しるべ)
大丈夫と言い聞かせて
乾いたペンを握り締めた
いつもどこかで憧れてた
あの背中には追いつけない
もやもやぐしゃり投げ捨てたら
未來の私は変わるかな
ささくれた指で描くものは
誰の心に殘るのだろう
どうしたらと考えても
答えは今でも分からない