さまよう
出口のない世界を
泳ぐ魚ミッドナイ
川沿い染まった
星座と提燈
歩きなれた道路が
柔らかく牙を剝く
いつだって同じさ
痛みさえどこかよそよそしい
少女は理由もなく街をさまよう
少年は後ろ姿を見失う
きみは暗闇のなかにいて
そろそろ目がなれてきたころさ
いちばん似合う服を著て
どうか出ておいで
話があるよ
外れない仮面を
素顔というなら
コンクリート雨粒の模様は
深夜の句読點
少女は理由もなく街をさまよう
少年は後ろ姿を見失う
きみにわからないはずはない
利用された誰かの孤獨を
理由に惑わされていても
彼女を守るのはきみだけの使命
きみは暗闇のなかにいて
そろそろ目がなれてきたころさ
いちばん似合う服を著て
どうか出ておいで
話があるよ
壊れた傘投げだして
雨のなかひとが踴るよ
濡れて隠れた泣き顔も
きみの知らない陸つづきの素顔
少女は理由もなく街をさまよう
少女は理由もなく街をさまよう